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はじめに
今勤めている会社に100%満足しているという人は少ないでしょう。
プロジェクトメンバーや上司が気に入らない、会社の規則が気に入らないといった不満は会社員であれば誰しもが抱えている問題です。
それならばいっそ自分で起業して会社の社長にでもなれればなぁと考えたことはありませんか?
最近はインターネットの発展によって個人の力でも仕入れや販売がしやすくなりました。
大学生の起業家といった存在も登場し、起業のハードルは以前よりも下がっていると言えるでしょう。
また、起業家とは別にフリーランスという働き方にも注目が集まっています。
フリーランスも会社に従属しない働き方という意味では起業家と同じですが、その実態には大きな違いがあります。
今回は起業家、フリーランスはそれぞれ一体どういったものなのか、どうすればなることができるのかについて解説します。
起業家とフリーランスの違い
起業は業を起こすと書きます。これの意味するところは新しい事業を始めるということ。
つまり喫茶店やラーメン店などの飲食店をオープンする、海外の商品を輸入して販売することなどが起業と言えます。
冒頭でも述べたようにインターネットを利用して仕入れ・販売がしやすくなったことや起業に必要な情報が昔よりも手に入りやすくなったこと、さらにはクラウドファンディングといった資金調達方法が生まれたことで起業のハードルは大きく下がっています。
それに対しフリーランスというのは業務を請け負う個人事業主という位置づけです。
下請け企業の個人事業バージョンと考えれば分かりやすいでしょう。
フリーランスの例としてはソフト開発事業で必要な人員をカバーするプログラマー、WEBサイトや雑誌記事の執筆をするライターやカメラマンなどがこれにあたります。
こちらも起業と同様、企業とフリーランスをつなぐクラウドソーシングサービスの発展などにより参入のハードルは以前よりも下がっており、現にフリーランス人口は今も増えつつあります。
起業家のメリット・デメリット
顧客の需要さえあれば全て自分の好きなように事業を動かすことができるのが起業の最大の魅力です。
大変なことも多いですが、会社員では得られないやりがい・充実感を得ることができるでしょう。
また起業に成功し、事業が安定して利益を生むようになれば収入が安定します。
収入が安定しているということはローンを組みやすくなるなどの社会的信頼を手にすることにつながります。
一方デメリットとしては初期投資が必要になることです。
それに加え、事業を始めるために役所等へ各種手続きや届けを提出したりする手間もあります。
当然、上手くいかなかった場合はこれらの資金も手間も0になってしまう可能性があります。
フリーランスのメリット・デメリット
知識や技術があれば比較的簡単に始められるのがフリーランスのメリットです。
以前は仕事をもらうために自ら企業へと営業する必要がありましたが、クラウドソーシングサービスの登場により営業コストが格段に下がり、始めやすくなったと言えるでしょう。
好きな時間、好きな場所で働けるというのもフリーランスのメリットです。
通勤時間を気にせず、朝でも夜でも自分の生活スタイルに合わせて働けるのはフリーランスならではのものです。
このメリットを利用し、会社員として生活しながらフリーランスに転身する準備もできます。
早起きして出勤までの時間や帰ってきてからの時間、休日の時間を利用して収入を得て、会社を辞めても大丈夫と判断してからフリーランスになるといったリスクのない転身が可能です。
一方でフリーランスには収入を安定させにくいというデメリットがあります。
長期に渡って引き受けていた仕事がなくなってしまったり、新しい技術の登場により自分の強みがなくなってしまったりといったリスクを抱えています。
収入が安定しないということは社会的信用が低くなることにもつながります。
十分な収入があるにもかかわらず、住宅物件を借りる際の審査に通らなくなってしまうということも珍しいことではありません。他にも家や車のローンを組めなくて悩んでいる人もいます。
さきほどメリットとして好きな時間に働けるということを挙げましたが、これは同時にデメリットにもなりえます。
会社員であれば職場にいる間は嫌でも仕事をしますよね。
仕事時間に自分の趣味になんて取り組もうものなら間違いなく怒られるはずです。
しかしフリーランスの場合は仕事に取り組まなかったとしてもそれを注意してくれる人がいません。
会社員以上に自律した生活スタイルを設定することが要求されるのです。
起業家・フリーランスの年収は?
起業の場合、人を雇えるくらいまで事業規模が大きくなれば収入は大きく増えます。
資金に余裕ができれば新しい事業を始めることもできますし、それが上手くいけば収入はどんどん増えていきます。
そのため起業家の年収は天井知らずと言えるでしょう。
対してフリーランスは基本的に一人で仕事をこなします。
いくら時間があるとはいえ、一人の労働力には限界があるため、フリーランスの年収は起業家に比べてどうしても低くなりがちです。
フリーランスで年収1,000万円を超えるのは難しいでしょう。
起業家に向いている人、フリーランスに向いている人
新しく事業を始める、事業全体をまとめ上げるといった目的があるなら起業しかありません。
ですが事業のトップに立つということはそれだけの責任やリスクを背負う覚悟がなくてはいけません。
起業家には事業を成功させるための冷静な判断力があり、失敗を恐れない大胆な人が向いていると言えます。
フリーランスの最大の特徴は自由度が高い事です。
自分の好きな場所、好きな時間で働きたいという人はフリーランスを目指してみると良いでしょう。
いずれは起業するつもりだという人でも、フリーランスの敷居の低さからまずはこちらから始めてみるという人もいます。
フリーランスから起業家へと変わる場合も
一度フリーランスを目指したからといって、その後もずっとフリーランスでいなければいけないわけではありません。
人によってはフリーランスとしての仕事を1つの事業と言えるまでに規模を拡大させ起業するという人もいます。
起業するつもりがなくとも、自分1人では仕事が回らなくなり人を雇ってみたらいつの間にか起業していた、という人も少なくないようです。
起業、フリーランスで失敗したら?
失敗の定義は人それぞれですが、ここでは生活できるくらいの収入に達しなかった場合とします。
フリーランスとして失敗し失われるものは時間です。
初期投資がほとんど必要ないため金額的な損失は無い場合がほとんどです。
起業の場合は時間に加え資金も失われることになります。
しかし失敗してしまったからといってそれが人生の失敗になるのかといえばそれは違います。
失敗の経験を活かし、もう一度別の事業に取り組んでみるのもいいですし、諦めて再就職するという選択もあります。
失敗を恐れずに挑戦する精神は必ずやあなたの人生の糧となるでしょう。
有名な大企業の社長も数億円の損害を出してしまったなどの逸話もたくさん残っています。
まとめ
起業とは1から新しい事業を始めること、フリーランスとは既存の事業の一部に個人事業主として協力することです。
どちらにもメリット・デメリットがあるので、自分の求める理想の仕事像に合わせて選択すると良いでしょう。
起業を選ぶ場合、失敗するリスクもあります。まずは始めやすいフリーランスから挑戦してみるのも1つの手です。