目次
マネジメント能力とは?
巷ではよく「マネジメント能力が〜」と言われますが、そもそもマネジメント能力とはどんな能力なのでしょうか。もっと具体的にしていきましょう。
マネジメント能力を分解していくと、「分析力」に行き着きます。
マネジメントでは、組織の結果を出しながら部下に自由を持たせなければなりません。
この2つのことを同時に遂げようとすると、
・目標の設定
・目標に対してどのくらい進んでいるかを確かめる
・組織の団結力を高めるために必要なことを考える
・部下の能力を把握して適材適所に置く
・リスクに対して対処法を考える
この5つを行う必要があります。
これらを仕事で使えるレベルにするには、組織に必要とされていることを理詰めで考えて答えを出して、実践し、修正する力がいるのです。
あなたのマネジメント能力、精神論に偏っていませんか?
マネジメント能力の話で、ときどき「長く働けばそれだけ経験も身につく。長時間労働をもっとするべきだ!」と精神論を部下に使う人がいますが、それは違います。
もし、精神論で組織をマネジメントしようとすると…
あなた「部下A!結果は出しているが根性がなってない!もっとちゃんとしろ!」
部下A「申し訳ございません(結果より根性重視でビジネスやっていけるの?)」
あなた「部下B!残業代は出すからもっと残業しろ!」
部下B「申し訳ございません(もっと残業しろってなんだよ…)」
と、なるかもしれません。
このように、精神論は個人個人の能力や個性を無視していたり、無理をすればよいという考えがあったり、なにより論理的ではないことから、マネジメントでは使わないほうが良いでしょう。
マネジメント能力を向上させる6つのポイント
1.目標設定能力の向上
基本的に、目標は設定しなければ達成できるものではありません。
理由は2つあり、1つは目標を設定しなければその目標が見えず、仮に達成しても「ないもの」としてみなされること、またもう1つは目標を設定しなければその目標に対する道筋がわからないためです。
つまり、目標を設定することは世の中のどこかにある透明で見えないものを、あなたのフィルターで見えるようにすることなのです。
目標設定能力を上げるためには、目標の大切さを理解して、具体的な行動計画を作って、できている/できていない/達成した/達成していないをチェックし、さらなる改善につなげる必要があります。
2.現状把握する能力の向上
マネジメントで個人と組織を輝かせるためには、組織と個人にとってよい組織体制と、管理監督者のスキルに合わせて配置がされているかがポイントになります。
そして、それらが今できているかどうかを見えるようにするには現状把握をしなければならず、さらにいえばこれは「業務上の知識をどれだけ知っているか」の経営管理スキルにも通じてきます。
業務で使用する知識がなければ…
部下A「この部分の装飾をするために、どんなコード(※プログラミング用語です)を入れれば良いのかわからないのですが…」
あなた「うーん、僕にはわからないなあ」
部下A「(課長なのに!?)」
このような会話が起きることもあります。
部下の相談に乗れないリーダーは「マネジメント能力がある」と言い切れないので、かなり大事なことです。
3.組織化能力の向上
マネジメント能力を上げるためには、組織をより強固なものにする力がいります。
組織をより強固にするのは「権力」でも「お金」でもなく「周りを巻き込む力」と「部下の力を引き出すリーダーシップ」です。
周りを巻き込む力は、自分の仕事を積極的に部下に公開して「リーダーも頑張っているんだぞ」というイメージをつけることで、身につけられます。
「リーダーシップ」というと、昔ながらの「ただ部下を引っ張ること」だと思ってしまいがちですが、今の世の中では部下の力を最大限に引き出して、組織をどれだけよくできるかが求められています。
ですので、激しいミスの叱責はあまりよくありません。ミスをしたら、ミスの原因と責任者を明らかにしましょう。
4.スケジュール管理能力の向上
マネジメントの基本は「部下をマネジメントする」ではなく「自分をマネジメントする」です。
スケジュール管理能力がないリーダーは…
・部下が締め切りを守ったのに自分は締め切りを守っていない
・取引先との商談にリーダーなのに遅れてくる
・新しい案件を依頼されたときにスケジュールを組み立てられない
などのミスをして、組織の足を引っ張ってしまうかもしれません。
スケジュール管理能力を上げるには、手帳を購入してスケジュールを書き込むようにしたり、記録を残すようにしたり、一日の基本スケジュールを立てるといいです。
5.問題解決能力の向上
部下をマネジメントするのであれば、問題解決能力は高いほうが良いでしょう。
問題解決能力がなければ、
部下A「来週のB社長との会談なのですが、この近辺ではお店が取れません。どのようにすればよろしいでしょうか」
あなた「うーむ、それは困った。うーん…君が考えてくれ」
部下A「わかりました(とは言われても…)」
といったことになり、部下に対して満足なマネジメントができません。
問題解決能力を伸ばすには、問題を認識して、現状を分析し、問題点をまとめて解決策を考案し、実行することが大切です。これらをすべてロジカルシンキングで行えるよう、努力していきましょう。
6.コミュニケーション能力の向上
部下をマネジメントするなら、確実に身につけたほうが良いスキルです。
コミュニケーション力がなければ…
部下A「来週の取引先とのMTGのことなのですが、この質問が出たらどういった感じで答えればよいですか」
あなた「こんな感じに答えれば大丈夫だよ」
部下A「ありがとうございます」
〜当日〜
取引先「あのことについてだが、おたくはどう思っているのかね」
部下A「こうこうこう、こんな具合で認識しております」
取引先「何!?取引中止だ。サヨウナラ」
部下A「………(えっ)」
もちろんこれは極端な例ですが、このようなハプニングが起こるかもしれません。
コミュニケーション能力を上げるには、共感、質問、褒める、叱る、命令、ディベートスキルを向上させましょう。
今、最優先に取り組むべきこととは?
この記事をここまで読んだあなたは、おそらく「ある程度マネジメントに興味がある人」だと思います。そして、そんなあなたが最優先で取り組むべきなのは、「すること」と「しないこと」を決めることです。
時間は1日24時間ありませんので、その24時間を自分で管理できるようになるために、タスク選択の精度を上げることをおすすめします。時間マネジメントや自己マネジメントが苦手な人は、ここから取り組めば難しくありません。
マネジメント能力を生かす
身につけた、知ったマネジメント能力は生かさなければ役に立ちません。
かの吉田松陰の名言に「知行合一」という言葉があります。これは「知っていることと行うことを一致させる」という意味ですが、これをビジネスでも実行しましょう。
この記事を読んだ人は、今日からここに書いていることを実際に活用してビジネスでなにかしらの結果を出せるようになるために、行動力を身につけるといいかもしれません。
まとめ
マネジメント能力の向上には部下の性格やモチベーション、それから会社の雰囲気なども関わってくるため、決して簡単ではありません。ですが、マネジメント能力が上がればあなたの社内評価もスキルもアップしますし、これからの会社員人生を生きやすくなります。
マネジメント能力向上の基本は「PDCAサイクル」です。これは「Plan、Do、Chack、Action」のことですが、この繰り返しをすることでマネジメント能力は上がります。
トライアンドエラーですが、頑張っていきましょう!
最後に1つ。
適切なマネジメントをしていくには、自分にはどのようなマネジメントのスタイルをとるのが向いているのか?
自分の部下はどのような適性や才能を持っているのか?
自分と部下の両方の才能がわかっていたら、とても強いです。
才能診断テストを活用すると、人の適性がわかるようになります。
マネジメントの必要な管理職や経営者の方は、ぜひ自分の才能タイプ、部下の才能タイプを知っておくといいでしょう。